WBC総括

案の定マニア向けの昨日の長文にはレスがつきませんね…。(´・ω・`)

では素人でも一応読める長文をば。


WBCを通して

期待通り、各国の威信をかけた最高のレベルでの大会が行えた。

・・・とは残念ながらお世辞にも言えないであろう。

日本選手にしてもペナントを大事にするあまり、大会を辞退する

選手が何人もおり、メジャーリーグでも大会に選手を送り出すのを

渋るチームもあった。

日本にとっては松井秀喜よりも、何より城島の不在は痛かった。

こんなことはサッカーのワールドカップでは考えられない。


事実、日本選手が全員ここを目標として調整してきたとは言えないだろう。

ペナントでベストのコンディションを持って来るために、その過程

として仕上げてきているように見えた選手もいる。

アメリカにしてもそうだ。

パワー型の限界のように世間では大きく報道されているが、

本来のアメリカの力はこんなものではない。

たしかにパワー型のバッティングは淡白になりがちだが、投手は違う。

正直今大会のアメリカの失点はひどすぎだ。

韓国や日本が弱いというわけではないが、本来の力を出せばここまで

点を取られるチームではない。やはりメジャーリーグに向けての調整過程として

仕上げてきた選手が多いのは否めない。

スピード野球などといっても、真のパワーを発揮されれば、

それを打ち崩すのは並大抵のことではないのだ。


今大会、5勝1敗で最高の勝率を誇った韓国と他チームの差は、

ひとえに意気込みの差だろう。

韓国には申し訳ないが、最高の力をお互い出し切ったら、

正直日本やアメリカに勝つ可能性は大分低くなる。

だが、ただでさえ力差があっても投手のデキ一つで逆転が起こりうる

のが野球の醍醐味で、サッカーなどと違うところ。

戦い方で世界のトップレベルにも勝てるのは正に韓国が証明してみせた。

その健闘ぶりは称えられる。


と書いては見たが、第一回ということを考えれば、

各国がかなりのメンバーを揃えてきたのは事実で、大成功といっていいだろう。

次は3年後、それ以降は4年ごとでの大会となるが、

30年後にはサッカーのWCにも劣らないモチベーションを各国がもち、

威信をかけて最高峰のレベルでの試合が行われることを期待したい。


日本の戦い振り

日本は最高の力を出した。

・・・とは残念ながらこれもお世辞にも言い難い。


昨日の回顧でも書いたが、選手の起用の仕方にミスが多すぎる。

アメリカ戦にしても、谷繁でなく里崎を素直に使っていればおそらく勝てた試合だ。

投手も短期決戦をふまえた起用の仕方をしていない。

「調子のいい投手を使っていく」と言葉では言っていたものの、

無駄にローテーションを守りすぎだ。

おそらく、その後のペナンとレースで不利のないよう、一部の選手に

大きな負担をかけまいとする王の判断なのだろうと推測するが、

それでは真に勝利を目指しているとは言えない。

この推測が間違いで、本気で勝利を目指して

あの起用をしたというのならば、単純に采配力不足だ。


前述したように、アメリカその他はまだまだ真の力を出し切っていない。

真の力を出し切った時、今のままではおそらく太刀打ちできないだろう。

だが光はある。

選手個々の力量が非常に高いレベルの元にあったことだ。

特に川崎、西岡、イチローの俊足3選手の働きは見事の一言。

話題性からイチローばかりが取り上げられるが、

プレーの面で真にチームの柱ともいうべき力を披露したのは西岡であろう。

この西岡ー川崎の二遊間の働きは素晴らしかった。

パワーヒッターの中では多村の集中力が凄まじく、

凡退に終わった打席でも球がよく見えていることが多かった。

精神面でチームを支えたイチロー、宮本の功績も大きい。


パワーでは残念ながら欧米には勝てない。

それを打ち破るにはスピード、そして何より考える野球だ。

選手の力はすでにそれをこなすレベルにある。

あとはそれを使う監督、コーチといった指導者側の問題だ。

選手の力を的確に見極め、起用する力があれば、

日本はもう一歩高いレベルに進むことができ、

真の世界一を狙えるチームになるだろう。


日本野球界の今後に向けて

この優勝からくる収穫はとてつもなく大きい。

野球人気の衰退と言われた昨今、これだけ野球を盛り上げる要素と

なりうる話題は無に等しかった。

楽天にしても所詮は地域ベースとしたコマーシャルに過ぎない。

そして何よりも大きな収穫といえるのが、日本の野球の根本的な

方向性の変化を見出せる可能性があるということだ。


野球人気の衰退と言われるが、それは間違いだ。

正しくは巨人人気の低下に過ぎない。

たしかにスポーツにはスターといった存在が不可欠で、今まではそれが巨人であった。

だがこの巨人頼りという一極化は非常に危険な要素を伴う。

巨人の弱体化により人気が低迷した今、野球界全体の問題となってきた。


そして今回のWBCの優勝だ。

今回のWBCで活躍した選手をよく思い出してほしい。

前述した川崎、イチロー、西岡。

チーム一の3本塁打を打った多村、役割を果たした4番松中。

そしてなんとベストナインにも選ばれたキャッチャー里崎。

決勝では松坂ー渡辺俊介ー藤田ー大塚 とリレーしている。

薮田の功績も見逃せない。

そう、活躍した選手はほとんどパ・リーグの選手なのだ。


今後日本野球界を本当の意味で盛り上げるにはパ・リーグの注目度

を上げることが必要不可欠となる。

不謹慎ながら、運のいいことに川崎、西岡はハンサムだ。

話題性にはことかかない。(-_☆)b

マスコミはこれからこぞって取り上げてくれるだろう。

日本野球界が巨人一極化から逃れはじめている今、

各チームがそれぞれのカラーを持ち地域に根ざし、

野球界全体への世間の関心を高めるチャンスが今きている。

ぜひともこれからのペナントで僕らに素晴らしいプレーを見せてほしい。ヽ(´▽`)ノ




めっちゃ偉そうに長文書いてみました。(・∀・)b