競馬回顧

〜GⅠ マイルチャンピオンシップ


1着 デュランダル
2着 ダンスインザムード
3着 テレグノシス


大方の予想通りギャラントアローの逃げでレースは展開された。実に見事なペースで逃げた結果、レースの前後半800のラップ差は0.1秒。全ての馬が力を出し切れる理想的なペース。これだけでもギャラントアロー&幸コンビは大仕事を果たしたと言える。結果的に後ろに控えた馬で上位を独占したが、だからといって後ろにいなければならなかったというわけではない。元々今回の人気馬は差し馬ばかり。単純に力のない馬ばかりが前に行った結果だろう。
勝ったデュランダルは状態からして完璧だった。パドック映像でいの一番に目のついたのがこの馬。デビュー以来最高のデキだろう。平均ペースで皆が早めに動いてくれ決着は1:33.0。スピード決着はこの馬には厳しいと書いたが、正に理想的な展開。状態、展開、タイムと全てがこの馬に有利に働いた。間違いなくデビュー以来のベストパフォーマンスができたといえよう。
2着のダンスは前走以上に折り合いがついていた。ただ、パドックでいれこむ癖はまだなおっておらず、しかも馬体重-6kgで見事にひ腹の肉は削げ落ちていた。正にギリギリの状態。決していい状態だったとはいえず、またそのスピード能力からも、本来は先行して持ち味を生かすタイプだろう。今回の結果はあらためてその素質の高さを見せるところとなった。
ラクティはスタートで出遅れ。その時点で勝負ありだがその後のロビンソンのレース運びは不安が的中した形だ。平均ペースの序盤で一気に前に取り付く脚を使ってしまっては最後もつはずがない。出遅れ&騎乗ミスが生み出した結果で、馬の力を見られなかったのは正直残念だ。
ファインモーションは完全に折り合いを欠いていた。調教からしてフットワークは全盛期に程遠いが、やはりかなりの重症。せめて折り合い面で進境を見せるためにも鞍乗を変えてみてほしいところだが…。
意外だったのはアドマイヤマックス。+10kgも太めには見えず、逆にパワーアップを感じさせるもの。しかし道中の走り方からしてスムーズさを欠いていた。原因不明。ヤネを選んだか?
だが最初に書いたように、基本的に力通りの決着だったと言える。競馬本来の醍醐味が味わえたレースだったといえるのではないだろうか。



〜GⅡ 東京スポーツ杯2歳S


1着 スムースバリトン
2着 ベールギュント ▲
3着 ニシノドコマデモ


どちらかといえばハイペース。
スムースバリトンの勝因はひとえに好騎乗につきるだろう。このペースの中では正に理想的な位置取り。皆が早めに動くなかワンテンポ待っての仕掛けはこの馬の力を最大限に出し切っていた。
ベールギュントはデイリー杯でのパフォーマンスからも強烈な一瞬の脚をもっている馬。なだけにできればもう少し後ろに位置とってじっくり脚をためてみれば更に脚は生きただろう。ただ今開催の府中はスローからの前残りばかりが目立つ。小牧太としてはそれも計算に入れていたのだろう。仕方のないところか。
もったいなかったのは3着ニシノドコマデモ。極端なまでの最後方。何より直線は内にいれようとするも前が壁になり大外に持ち出した頃には勝ち馬は抜け出していた。完全に脚を余した形となっており、馬体もなかなかのもので将来的には楽しみな一頭だ。
期待したメガトンカフェは、先行するエアサバスを意識する余りハイペースの道中を前に進むという無謀な競馬。完全な騎乗ミス。正直今回の結果は度外視でいいだろう。だがその馬体からも世間で言われるほどの大物感は感じず。クラシックで勝ち負けするほどには果たしてなるかどうか…。
エアサバスもちょっとムリをした競馬となった。直線ではまだ気を抜いて走るような面が見受けられ、それで4着は立派。こちらも将来性は感じられる。



〜八瀬特別〜


1着 タガノナポレオン
2着 ハギノメトロポリス
3着 ストラタジェム


圧勝まであると思った自信のストラタジェムは完全な横綱競馬。だが正直仕掛けが少々早かった。タガノナポレオンの池添の騎乗は見事。ギリギリまで追い出しを我慢し、後ろから追い込んできたタガノナポレオンに合わせるように満を持してのスパート。池添としては滅多に見せることのない最高のパフォーマンスだろう。きてほしくないところで最高の騎乗をされた。(ノд`)